あえて非武装非暴力
日本が軍隊(正規軍としての日本国軍)を持つ「普通の国」になるべきなのか、それとも、世界でも稀有の非武装非暴力平和主義の国家として人類史に偉大な功績を果たすことを選ぶのか。
その選択を真剣に考えなければならないときが迫っている。
前者の道が「現実的」であることは百も承知の上で、あえて後者を選ぼうという人がどれだけいるだろうか。
唯一つ言えるのは、いったん「普通の国」になる道を選んだら、もう引き返すことはできないということだ。
小林直樹氏の『憲法9条』(岩波新書196)には、非武装平和方式の優位性として、以下の点が挙げられている。
1 仮想敵国をつくらないため、どこの国も刺激せず、善隣外交を通じて、紛争の原因を解決しうる。
2 アジア地域に安定空間を広げることで、世界の軍縮への道を実現する足がかりをつくりうる。
3 軍事費という巨大な不生産的費用を不要とし、その分だけ平和教育や国際交流などの積極的な文化施策に投じることができる。
4 軍事費よりも国民の福祉・教育に力を注ぐことにより、間接侵略を憂慮する必要がなくなる。
5 軍国主義化に伴うあらゆるマイナス(軍人による文化抑圧、自由・人権の蹂躙、軍産複合体の形成、クーデタの危険など)が消滅し、真に文化国家の名に値する国家の形成が可能になる。
6 侵略の可能性を著しく減少する。
すべてが逆向きのコースを辿っているように見える中で、こうしたことを書くのはある種の無力感を伴わざるをえないが、やはり、あえて書いておきたい。
非暴力こそもっとも効果的な抵抗手段であり、非武装平和主義こそ唯一の現実的な政策である。


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